愛媛大学法文学部 創立50周年記念誌
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116第3部 法文学部の現在と未来 社会からの声 この度、愛媛大学法文学部が創立50周年を迎えられますことに心よりお慶びを申しあげます。また、半世紀に亘り、多くの豊かな人材を輩出されるとともに、学術研究に輝かしい成果をあげられるなど、我がまち、我が国の発展に多大な貢献をなされておりますことに、深く敬意を表します。 昭和43年に愛媛大学法文学部が創設されて以来、松山商工会議所といたしましては、地域の総合経済団体として、ともに企業や地域の発展を目指し、歩みを進めて参りました。平成19年8月6日、愛媛大学法文学部と松山商工会議所の連携に関する覚書を取り交わし、地域IT人材の育成・会計や販売スキルに関する社会人講座を開設、現在も継続的に講座を開講しております。また平成28年9月20日には、愛媛大学と愛媛県商工会議所連合会が連携協定に調印、人材育成、新産業の創出、グローバル化への対応について、県域レベルでの様々な取り組みがスタートしたところであります。このように産学連携という面で、地域経済の活性化にご尽力を賜っておりますことを、あらためて厚く御礼を申しあげます。 さて、地域を取り巻く環境は、少子高齢化と人口減少により、非常に厳しい現状にあります。今後、企業や地域が持続的に発展していくためには、イノベーションにより、新たな時代を切り拓いていくことが喫緊の課題であり、経済界が「知」の宝庫である大学に寄せる期待は大変大きいものであります。 具体的な要望といたしましては、まず、「即戦力としてグローバルに活躍できる人材の育成」があります。人口減少により縮小傾向にあるマーケットを補うためには、地域の企業においても、グローバルな視点で経営を行い、さらには、成長する海外市場をも取り込んで行くことが求められております。「企業は人なり」と申しますが、地域を見渡すとグローバル化を支える「人材」が、残念ながら、未だ不足している状況にあります。愛媛大学におかれましては、「『学生中心の大学』『地域とともに輝く大学』『世界とつながる大学』の創造」を理念とされ、また、法文学部におかれましては、「汎用的能力の高いグローバル人材の育成」を目標に掲げておられます。学生の皆さまに対し、より実践的なカリキュラムを積極的に展開されることで、将来、即戦力として大いに羽ばたく人材を十分に育成いただきたいと思います。同時に、海外へのビジネス展開や、大学ネットワークを活用した国際連携の研究を促進いただき、その成果を地元企業や地域に還元いただきたいとも考えております。法文学部と松山商工会議所の連携で地域IT人材の育成・会計や販売スキルに関する社会人講座を開設『革新』と『連携』を成長の原動力に愛媛県商工会議所連合会 松山商工会議所 会頭伊予鉄グループ 会長 佐伯 要

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