愛媛大学法文学部 創立50周年記念誌
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127Ehime University Faculty of Law and Letters 50th媛大学に旧制松山高等学校を母体として文理学部(人文学科・理学科)が創設され、1968(昭和43)年の改組で法文学部(法学科・文学科)、理学部、教養部に分かれました。それから3学科(法学科・経済学科・文学科)、2学科(総合政策学科・人文学科)への変更などを経て、昨年(2016年)の改組で1学科(人文社会学科)3コースになり、今年で2年目です。「法文学部」という名称について松本(司) 次に「法文学部」という名称についてです。先程も申しあげたとおり、2018(平成30)年度から法文学部があるのは3大学だけになります。法文学部という学部の在り方を基本的にどう理解すればいいのか、ということを伺いたいと思います。 3大学に共通しているのは旧制高等学校ですね。そこから伝統を引き継いで法文学部が設置されているところが共通点だと思います。ただ、外部から見れば、大規模大学であれば法学部、経済学部、文学部として独立している学部が、まだ一緒になったままの過渡的形態というふうに見られるかもしれません。 今回、より効率的に意見交換を進めるために、事前にアンケートをお願いしました。その回答で島根、鹿児島の両大学がご指摘のように、「法」と「文」という名前だと、例えば「経済」といった分野が見えにくくなってしまうという問題もあるかもしれません。田坂(島) 設立当初の法学科・文学科の2学科体制から名付けられた「法文学部」という名称については、法学と文学が強調され過ぎている、経済学や歴史学などその他の人文社会科学が見えなくなっているという意見があるとも聞いています。しかしながら、設立されてから半世紀が経過して広く名前が浸透していることや、「人文社会学部」のような学問分野を並べただけの、いわゆる4文字学部名よりは、「法文」という造語で表現された今の名称が、個人的には気に入っています。愛媛大学法文学部学部長室で行われた3大学法文学部長座談会

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