愛媛大学法文学部 創立50周年記念誌
9/192

9Ehime University Faculty of Law and Letters 50thの強みや特色を生かし、機能強化に向けた取組みを積極的に進めていくことが求められています。愛媛大学においても、「輝く個性で 地域を動かし世界とつながる大学」の創造を「ビジョン」に掲げ、「地域を牽引し、グローバルな視野で社会に貢献する教育・研究・社会活動を展開する」という行動理念のもと、3つの「戦略」を遂行しています。 その戦略の1つである「地域の持続的発展を支える人材育成の推進」においては、平成28年度に新学部「社会共創学部」の新設を行うとともに、既存の法文学部、教育学部、農学部の改組を実施いたしました。その中で法文学部は、総合政策学科、人文学科という2つの教育研究組織を統合して人文社会学科の1学科構成の教育研究組織となり、人文社会諸科学の知識を基盤とし、現代社会で活躍することのできる「実践知」を備えたグローバル人材を育成することを目的に新たな歩を進めています。 この人文社会学科には3つの履修コースが設置されていますが、このうちの法学・政策学履修コースでは、法学、政策学、政治学、経済学等の社会科学の知識をもとに、グローバル化した現代社会の問題を見極めつつ、政策を再構築できる人材の育成を、グローバル・スタディーズ履修コースでは、多文化社会の一員として、語学力、協働力、交渉力をバランスよく身につけたグローバルな実践知を有する人材の育成を、人文学履修コースでは、人文学の深い教養と知性、論理的思考力を基盤に知的能力と実践力を涵養し、新たな文化や社会の実現に寄与できる人材の育成を目指しています。 現代社会に横たわる課題がさらに多様化・複雑化していく中で、人文社会諸科学の基礎的素養を幅広く学び実践的能力を有し、グローバル化にも対応できる能力を備えた人材が要求されています。法文学部におかれましては、社会科学系、人文系の教育研究を通じて積み上げてきた知的資源を有効に活用され、その人材育成機能をさらに強化されることを期待いたしております。加えて、今回の50周年をひとつの節目として、多くのステークホルダーの皆様方からの期待と要望に応えつつ、さらなる発展を目指して力強く前進されることを祈念し、お祝いの言葉といたします。

元のページ  ../index.html#9

このブックを見る