愛媛大学法文学部 研究ニューズレターvol.1
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15A ctivity 四国遍路・世界の巡礼研究センターの活動NEWS LETTER vol.1寺内 浩法文学部附属四国遍路・世界の巡礼研究センターの活動 1 センターについて  本センターは2015年4月に設置され,四国遍路の古代から現代に至る諸相を学際的に解明するとともに,世界各地の巡礼との国際比較研究を行うことを研究目的としています。また,研究成果を教育に生かし,世界遺産登録など地域文化の発展に学術面から貢献することを目指しています。  センターのメンバーは法文学部,教育学部,社会共創学部の教員23人からなります。専門分野は歴史学,文学,社会学,法律学,経済学,観光学など多岐にわたり,学際的な研究を進めています。 2 公開講演会・研究集会などの開催  4月23日(土)に,第2回公開研究会を法文学部大会議室で開催し,吉田正広(愛媛大学法文学部教授)「イギリスにおける戦死者の追悼式典と赤いポピー-Great Pilgrimageの今-」,寺内浩(愛媛大学法文学部教授)「四国遍路縁起と西国巡礼縁起-多度数巡拝者と衛門三郎伝説-」の2報告がありました(参加者約140名)。 また,7月30日(土)31日(日)に,第3回公開研究会を法文学部大会議室で開催し,井上淳(愛媛県教育委員会生涯学習課専門学芸員)「近世後期における四国遍路の普及-菱垣元道を事例として-」,ジョン・シュルツ(関西外国語大学外国語学部講師)「平成時代の遍路体験記と巡礼研究論」,浅川泰宏(埼玉県立大学保健医療福祉学部准教授)「四国霊場の開創1100年-大正初期の新聞記事から-」,石川重雄(東洋文庫研究員)「伝統中国における朝山進香-研究の現状と課題-」,松永友和(徳島県立博物館学芸員)「四国遍路札所寺院と徳島藩・江戸幕府-元禄期の本末争論をめぐって-」,加藤好文(愛媛大学法文学部教授)「草の根のアメリカ・マンザナール巡礼」の6報告がありました(参加者約180名)。  10月29日(土)30日(日)に愛媛大学グリーンホールで公開講演会・研究集会を開催し,河合眞澄(大阪府立大学教授)の講演「歌舞伎の中の巡礼」,小嶋博巳(ノートルダム清心女子大学教授)・胡光(愛媛大学法文学部教授)のコメント,及び大稔哲也(早稲田大学教授)「イスラームの巡礼・参詣と四国遍路との比較から-メッカ巡礼とエジプト死者の街参詣-」,弘末雅士(立教大学教授)「国民国家における巡礼-インドネシア人と宗教-」,川岡勉(愛媛大学教育教授)「日本中世の巡礼・寺社参詣と地域権力」,竹川郁雄(愛媛大学法文学部教授)「調査データで見る現代の四国遍路」の4報告がありました(参加者約230名)。 3 その他 9月1日より12日間,齊藤貴弘准教授がギリシアで巡礼地調査を行いました。9月17日(水)より7日間,松山市の50番札所繁多寺で竹川郁雄教授が社会学研究室の学生とともにお遍路さんの質問紙調査を行いました。11月18日(金)19日(土)26日(土)に井口梓准教授が観光まちづくりコースの学生とともに内子町で遍路道沿いの景観や文化資源の調査を実施しました。  5月29日(日)に共通教育授業「歴史を考える」(担当:寺内浩,受講生89名),11月19日(土)に法文学部専門教育科目「地域フィールド実践演習Ⅱ」(担当:寺内浩・胡光・中川未来,受講生28名)で,「歩き遍路」授業を行いました。  また,8月2日(火)より12月26日(火)まで,愛媛大学ミュージアムで,「曼荼羅の世界」を主催しました。この他に,51番札所石手寺,75番札所善通寺,大洲八幡神社,三崎八幡神社,愛媛県歴史文化博物館などで資料調査を行いました。

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