愛媛大学法文学部 青い地球交流記2015
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「マレーシアで英語?」というのは、留学の前後でよく聞かれたクエスチョンです。意外に思われる方も多いかもしれませんが、マレーシアは現在4つの公用語(マレー語、英語、中国語、タミル語)をもち、多くの人が複数の言語を用いて生活しています。そんな環境に興味をもったことと、アジア圏での留学はコスパが非常に良いことが、今回の留学の大きな決め手となりました。2回生の夏休みに、イギリスで短期留学を経験しました。その時に感じたのは嬉しさや楽しさでしたが、帰国後は、もっと上達したいと思ったり、もっと他の場所も目で見て、肌で感じたいと思ったりするようになりました。幸いなことに、3回生の後期に授業を取らなくても卒業に必要な単位はある程度揃っていたので、前回より少し長めに滞在することができるようになり、条件に合ったのが、首都クアラルンプール(KL)にあるELC(English Language Company)KL校でした。現地では、真夏の日差しの中、9時から16時まで、毎日クラスに通いました。アジア圏とあって、日本人のクラスメイトも多かったけれど、外国人の友人たちも交えて遊びに行ったり、寮でも偏りのないように部屋を割り振られていたりしたので、自分さえ注意していれば、日本語だらけの生活にはならずに済みました。毎日長い時間を共有していたので、メインのクラスのメンバーとはとても仲良くなり、年長者が多かった日本人のメンバーには将来のことを相談したり、アドバイスをもらったりと充実した時間を過ごすことができました。そのつながりは1年たった今でも消えることはなく、つい先日、ELC卒業生のパーティーを東京で開催したほどです。今回は日本人とELCの先生1人の参加でしたが、今後はよりインターナショナルな会にしようと話しています。素敵な出会いに恵まれた滞在になりました。マレーシア、特に私の滞在したクアラルンプールは想像していた以上に発展していて、夜景なんかキラッキラでした。近代的で煌びやかなファッションビルと、これぞ東南アジアというような屋台や民族衣装が共存していて、私にはそれがとても魅力的に感じられました。今後が気になる国で、また訪れたい土地になりました。私はこれからも、そういう場所をどんどん増やしていきたいと思っています。Study abroad brochure 201515my experience inMalaysiaマレーシアが、アツい。■滞在国(都市):マレーシア(クアラルンプール) ■期間:3ヶ月 ■4回生 山口 侑子「ルーマニアって…どこ?」から始まった私の日本語教育指導補助研修。大学入学以来、この研修を希望しており、昨春にようやく夢が叶いました。そして、愛媛大学史上初のルーマニアへの学生派遣、自分史上初のヨーロッパ圏への渡航という2つの魅力が、私とクルージュを結びつけました。その未知の世界の開拓こそ、「私だけの」濃い経験になりました。日本語教育における学びはもちろん、ある価値観を得たことも語らずにはいられません。約26時間の移動を経て、期待や責任、不安の詰まった生活がスタート。研修内容は、大学2・3年生の各日本語会話クラスで授業丸1コマを担当というややハードなタスクでした。ゼロからの授業作り。準備期間は1週間。学生の意欲的な姿勢に応えたい一心でした。研修先の大学は、日本語学科を構え、学習者数は多いものの、日本人講師は1人もいない状況にあり、学生が日本人と対面するのは、人生で2回目だったそうです。私の滞在に意味を持たせ、彼らの心に残り、将来に繋がる時間を。そんな思いを胸に、授業では、今の日本を興味深く学べるよう、年中行事や若者文化をテーマに、学生同士が自由に会話する形態を選択。和やかな雰囲気の中、学生の自発性の向上が実感できました。教育現場の現状、授業作りのコツや苦労、学生の日本観など、日本語教育における発見の連続だった日々は、私の関心の種になりました。そしてもう1つ、心を動かされたものは、学生の言語への眼差しです。公用語はルーマニア語でも、当然のように英語を駆使。小学校から英語と第2外国語(=彼らにとって3番目の言語)を学び、大学ではさらに習得可能。家庭では親のルーツによる言語を話す友人も。学生の大半が、3ヶ国語以上を使いこなす環境に衝撃を受けつつも、日常生活で言語をツールとして使う光景が輝いて見えました。滞在中、私も日本語と英語を併用したため、英語を共通語として使う文化への仲間入りに心躍りました。彼らの言語への眼差しは、興味、ツール、家庭など、あらゆる要素を含みます。頭の引き出しにある言語を「使う」彼らは、私の「話す」英語の一歩先にいたのです。夢が叶ったかと思えば、これが始まりでした。ルーマニアに限らず、世界には、親日国や日本語教育に熱心な地域が多くあります。しかし、その事実を、私たち日本人は知りません。現状を伝え、想いを繋ぐことが今の私の役目です。同時に痛感した、共通語としての英語の重要性、習得言語数の差、言語の捉え方の多様性。やはり、国際化が進む世界での日本人は、まだ小さいのかもしれません。言語をツールとして使う姿は、新鮮味を帯びて心に沁み、国際社会における私の理想像となっています。言語を軸に、発見と刺激を通して開拓できた、この「私だけの世界」。貴重な成長機会への感謝とともに、後継者への期待も。さあ、「あなただけの世界」を開拓してみては?my experience inRomania言語を軸に「私だけの世界」を開拓■滞在国(都市):ルーマニア(クルジュ=ナポカ) ■期間:2週間 ■3回生 河崎 涼花留学体験記!!留学体験記!!●●●●●●●●●●●●●●OURSTUDYABROAD私たちの留学私たちの留学Hottest Christmas Ever!!Hottest Christmas Ever!!KLの観光名所・Petronas Twin TowersKLの観光名所・Petronas Twin Towersみんなでモスクへみんなでモスクへフラットメイトとsushi partyフラットメイトとsushi party授業の様子 ~スライドでの文化紹介と会話練習~授業の様子 ~スライドでの文化紹介と会話練習~美味しい!安い!がっつり!なルーマニア料理◎美味しい!安い!がっつり!なルーマニア料理◎美しい街クルージュ美しい街クルージュ濃く澄んだ2週間を一望濃く澄んだ2週間を一望

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