愛媛大学法文学部 青い地球交流記2017
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Study abroad brochure 201718編集後記先日、関東の某有名私立大学と合同ゼミを行う機会があった。「ゼミ」が一学年20名程度であると聞き、いつのまにか本学の学生数の少なさに慣れていた私は、地方国立大学と首都圏の大学の格差に愕然とした。首都圏在住の人間からすれば愛媛はまぎれもなく「地方」であり、悪気はないにせよ、来松した学生の態度からにじみ出てくる憐憫の情は否定しがたかった。ところが、合同ゼミでの発表内容を比べてみるとどうであろう。関東の学生はビットコインだの来る東京オリンピックの経済効果だの、昨今話題のニュースを主としてインターネットから得た情報で「まとめ」たに過ぎないのに対して、本学の学生は海外に赴いて自分で見て聞いて調べたことを報告した。関東の学生はウガンダはいうまでもなく、米国にさえ行ったことがないらしく、ただただ驚くばかりであった。これは一つの比較に過ぎず、首都圏にはもっとすごい大学もあるだろう。しかし私は、自らも苦労して引率した海外研修の成果を実感した。発表した学生たちも自分たちが行ったことのスゴさを再認識したことと思う。少子化の中で地方国立大学は規模が縮小し続けている。しかし少数であるからこそできることもある。それが本学が行っているようなきめ細かな海外研修指導である。本学でしか体験できないような海外研修制度の確立を目指して今後も鋭意努力したい。末筆ながら、本年度もこの事業を支えてくださった先生方、職員の方々、後援会の方々に感謝いたします。副編集長 三上 了フィールドワークや語学研修など、海外渡航を志す学生さんたちは―研修日数の長短や、研修先の遠近にかかわらず―、みんな希望と同じくらい不安を抱えています。生まれて初めて飛行機に乗って、生まれ育った国の外へ行こうとしている時はなおさらのこと。巨大な国際空港で迷ったら、ことばが通じなかったら、友だちができなかったら、病気になったら...など、など。そんな時、法文学部では、事前指導や引率担当、留学相談担当の先生方はもちろん、少し前に勇気をもって出発し、ひとまわり成長して帰ってきた先輩たちがあなたのすぐ隣にいます。そして、この『青い地球』にも、不安を解消するためのヒントやアドバイスがぎゅっと詰まっています。世界のあちこちを自分の足で歩き、自分の目で見て、耳を傾けて体験してきたことをありのままに語る先輩たちのことばは、きっと次に一歩を踏み出すあなたを支える力になってくれることでしょう。今後とも『青い地球』を通して、より充実した情報交換の場を提供していけたらと思います。末筆ながら、副編集長の三上了先生、各ページの執筆に多大なるご協力を賜りました諸先生方、体験記を執筆してくださった学生の皆さん、そして、今年度も法文学部生の海外渡航を支えてくださった職員の皆さま、ならびに後援会、同窓会の皆さまがたに心より御礼申し上げます。You’ll never nd a rainbow if you’re looking down. (下を向いていたら、虹は見つからないよ)―チャーリー・チャップリン編集長 今泉 志奈子オープンキャンパスで留学フェアを開催―見て、聞いて、触れて、海外を疑似体験!―「2017愛媛大学オープンキャンパス」(8月8日~9日)の一環として、法文学部では昨年度に引き続き、高校生を主な対象とした「第6回留学フェア」を開催し、2日間で200人を越える参加者(保護者・引率教員等を含む)がありました。6回目となった今年の留学フェアでは、①2016年度に実施した海外文化研修・海外語学研修を紹介する「ポスター展示コーナー」、②海外研修を経験した学生が高校生からの様々な質問に答える「留学相談コーナー」、そして③ポスター展示コーナーで紹介されている国々の様々な現物に直に触れることができる「物品展示コーナー」の3つを用意しました。また、学生時代に海外研修を経験し、今社会で活躍している卒業生から寄せられたメッセージを、「先輩からの声」として紹介しました。法文学部では、学生が海外で学ぶことを積極的に支援しています。2018年度もオープンキャンパスなど愛媛大学を高校生に開放できる機会を利用して「留学フェア」を開催する予定です。今この記事を読んでいる高校生のみなさん、次はあなたの番です。ぜひこの留学フェアに参加して、見て、聞いて、触れて、海外を疑似体験してみてください。グローカル・フェスティバル開催―帰国報告会で先輩の声を聴く―2018年1月、法文学部ではグローカル・フェスティバルを開催。2017年度にフィールドワークや語学研修などに参加した学生が中心となって帰国報告を行いました。地球の様々な場所で人と出会い、実際にことばを交わし、肌で感じたことを伝えることばには聴くものを惹きつけ、そして勇気づける力があります。会場には、海外研修に関心のある後輩たちも多数集まり、先輩の報告に熱心に耳を傾けていました。グローカル・フェスティバルはこれからも定期的に開催されます。是非、会場の熱気を感じて、あなたも次の一歩を踏み出してください。ポスター展示コーナーポスター展示コーナー留学フェア会場留学フェア会場ドイツ物品展示コーナードイツ物品展示コーナー2018年1月グローカル・フェスティバルに参加したグループ・学生語学研修②フライブルグ・ドイツ語研修(協定校でのサマープログラム)フィールドワーク③ワシントンDC/メリーランド・フィールド研修語学研修③ヴィシー・フランス語研修(個人で行く語学留学)フィールドワーク①ポートランド・フィールド研修語学研修①ニュージーランド・英語研修(引率型)フィールドワーク②ウガンダ・フィールド研修

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