土屋 由香教授

つちや ゆか / TSUCHIYA Yuka

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専門分野:国際関係論
教員からのメッセージ
 最近,高校生と話をしていると,「どうしたら私たちはグローバル化できるでしょうか?」と言う人がいるのですが,「グローバル化」とは,否応なく押し寄せる波のようなもので,楽しいこともあるけれど,むしろ厄介なことのほうが多いのです。ちょっと前までは「テロ」というものは紛争地域の「ややこしい国」で起きるものだと,多くの人が思っていました。ところがいまや,過激思想はインターネットでまたたく間に世界に広がり,どの国の大都市がテロのターゲットになってもおかしくありません。また,中国の景気の良し悪しが,世界中の株価や為替相場に大きな影響を与え,日本企業にとっても死活問題になります。さらに,フクシマ原発事故やアメリカのシェールガス開発で,世界のエネルギー事情が大きく塗り替えられています。「どうしたらグローバル化できるか」ではなくて,「グローバル化の中でどう平和に生きて行けばいいのか」が問題なのです。
 大変な世界になってしまったものですが,しかし,その中で生き抜く技術(スキル)を身につけなくてはなりません。なんだか悲観的に聞こえますか?でも,出来ることはたくさんあります。まず,世界で起きていることを自分の目と耳でしっかり理解すること。国際ニュースをチェックしましょう。次に,日本の常識が必ずしも世界の常識ではないことを知ること。できれば外国で「アウェイ体験」をしましょう。さらに,文化や言語の異なる人たちとコミュニケーションをとること。語学を磨きましょう。そして,今ある世界や国々が「なぜこうなったの?」と好奇心を持つこと。政治外交や国際関係を学ぶことは,煮詰めれば外国の人が何に喜びや悲しみを感じるのか,その「心」を理解することに通じると思います。
 授業やゼミでは,今起きている国際ニュースを追いかけることもありますし,そのニュースの背景を読み解くための歴史や理論を学ぶこともあります。また「テロはなぜ起きるのか?」「なぜ核兵器は無くならないのか?」というような,一筋縄では行かない問題を真剣に討論することもあります。難しいことを,一緒に考え,学びましょう。