清水 史教授

しみず ふみと / SHIMIZU Fumito

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専門分野:日本語学
教員からのメッセージ
 「負けず嫌い」って「負けるのが嫌い」という意味ですか?と,外国の人に尋ねられたら,あなたは何て答えますか。ちゃんと答えないと国際問題にまで発展しかねませんよ。
 私たちは,この分かっているようで,実はよく分かっていない日本語を相手にして,いろいろとその正体にさぐりを入れています。この研究分野を人は,国語学とか日本語学とか呼んでいます。相手もなかなかのもので,本当の姿を容易にはあらわそうとしません。そこでいろんな手だてを駆使することになります。時には犯人を追いかける刑事であったり,時には病原体を見つけ出す臨床医だったりするわけです。推理小説さながらに,これが犯人かと看破したときは胸がどっきんどっきんします。
 日本語自体は犯罪を犯しているわけではありませんが,たとえば,人にそれぞれ固有の人相と着衣があるように,日本語もことばとしていろいろな面(手がかり)を持っています。音声・音韻の面,語彙・意味の面,文のしくみ(文法),言語生活の面等々,それぞれ日本語の人相や着衣にあたるものといってよいでしょう。ベテランの刑事になると,ひとつの手がかりだけで事件の真相に迫ることも可能ですが,新米の人は幅広く捜査の目を養っておくのがよいと思います。なんだ簡単だって?そう簡単です。ただ,ひとつだけ断っておきますけど,我々の相手にする日本語は,年齢にすれば1900歳は優に越えていますし,また,日本列島は世界地図の上では小さいですけれど,津軽弁と鹿児島弁とではまったく通じないという現状もあったりするわけですね。一筋縄ではなかなか……。あなたも捜査会議に参加してみますか。