愛媛大学法文学部 青い地球交流記2023
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Study abroad brochure 20236伊予国から世界を見つめる(梅津寺公園の海岸より)高橋 基泰(西洋経済史)下、SIF)が開催され、法文学部生も多数参加しました。SIFは、フィールドワークや語学留学、交換留学などさまざまなかたちで留学を経験した先輩が留学に関心を寄せる学生に自らの体験を手作りのポスターをつかって紹介するイベントです。コロナ禍ではオンライン交流体験をオンラインで報告する形式が続いていましたが、中庭での対面形式での実施は4年ぶりで、約550名が来場しました。法文学部生は、タイでのインターンシップ、フィリピンでの教育実習プログラムのほか、アメリカ(イリノイ)での交換留学や、カナダ(トロント)での語学留学についてのポスター発表を行い、訪れた学生から投げかけられる熱心な質問に笑顔で応えていました。2023年5月12日、城北キャンパス中庭においてStudy International Fair(=以タイでの海外インターンシップの楢林建司先生と参加者の皆さんフィリピン教育実習体験のポスター編集長 今泉 志奈子愛媛県は旧国名を伊予国(いよのくに)と言い、古くから大変豊かで暮らしやすい土地とされています。明治時代に愛媛県となってからも伊予という名称は続いていて、銀行や交通機関などの会社名にも用いられているところですし、産物も伊予柑は全国的にも有名です。私自身は関東北部太平洋側に位置する■城県から来ました。■城県の旧国名は常陸国(ひたちのくに)と言います。実はこの伊予国と常陸国とは、今から1000年以上も前の平安時代に友好関係を結び(平将門と藤原純友)、当時の腐敗しきった平安藤原政権への反旗を翻したという伝説もあり、縁が深いです(承平天慶の乱)。私は津軽源氏の出で、平将門の直系の子孫ではないのですが、この伊予国に赴任してきた際には、1000年来の運命を感じました。そして、この両国は愛媛県と■城県となってからも、どちらも県名の画数が多く、農業県であり、原発立地県である点も共通します。ただ、道後温泉のような名だたる温泉が■城県にはありません。そのため、私は日々道後の行きつけの温泉に通い、湯治生活の中にあるような感じがしています。さらに両県は、有数のメルヘンチックな県として世界にも直接アピールしていける潜在能力を秘めた存在としても共通しています。愛媛のLovely Princessはそのままで、■城はRose Castleですのでドイツ・グリム童話のいばら姫の居城ですね。外国の人からすると愛媛は案外Ehimeだけではなかなか発音もしにくいこともあるようなのですが、これを意訳としてEhime(Lovely Princess)Universityとすれば諸外国の人びとも「なんてチャーミングな大学なんでしょう」と即座に魅力を感じて記憶してくれること受け合いです。ローズ・キャッスル大学とも連携して海外進出のきっかけにするのもいいですね。愛媛大学にいるだけで、そのまま国際活動を始めることにもなります。伊予は上国、これは現代にも通じると言えるでしょう。あなたは伊予の国際にいるのです。2023年度、『青い地球』は創刊20周年を迎えました。中国・韓国・ドイツ・イギリスの4カ国での語学・文化研修からスタートした法文学部の海外体験プログラムはその後15年間で大きく発展しました。2020年度からの約3年間はコロナ禍による中断を余儀なくされましたが、その間も「特集号」というかたちで『青い地球』の刊行を続けることができたのは、お互いに励まし合って希望をつないだ法文学部生、院生、留学生、元留学生、そしてその学生さんたちを支える先生方、そして法文学部後援会ならびに同窓会の皆さまの熱意の賜にほかなりません。今年の表紙は、大海に漕ぎ出す船の帆先。ふたたび渡航の体験談が寄せられるようになった『青い地球』が、次はあなたの船出の原動力となりますようにと願っています。末筆ながら各ページの執筆に多大なるご協力を賜りました諸先生方、学生の皆さんに心より御礼申し上げます。Catch the trade winds in your sails. Explore. Dream. Discover. ―Mark Twain(その帆で貿易風をとらえよ。探検し、夢見て、発見するのだ。―マーク・トウェイン)Study International Fairでのポスター発表皆さんへのメッセージ国際交流委員の先生より伊予の国際(くにぎわ)編集後記留学体験を発信!

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