愛媛大学法文学部 創立50周年記念誌
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10 私は、平成30年4月に法文学部長に就任した。就任の年に法文学部創立50周年を迎えることになり、光栄であるとともに、学部長としての責任を強く感じている次第である。 まずは簡単に法文学部50年の歩みを確認してみたい。 昭和43年(1968年)4月に法文学部が誕生した。当時の設置計画書には「文理学部を改組して、法文学部と理学部を設置し、あわせて本学の一般教育を一括して行うための教養部を設けて、本学における教育、研究の充実、発展を図ろうとするものである」と記載されている。法文学部の誕生は、理学部と教養部の誕生でもあった。 その後、昭和54年(1979年)に法学科(夜間主コース)の設置、昭和56年(1981年)に経済学科昼間主コース、同夜間主コース、大学院法学研究科の設置、昭和58年(1983年)には文学科の夜間主コースの設置と、法文学部は拡大の一途をたどった。日本の高度経済成長とともに発展し、学生定員もそれに伴って拡大した。 そして、平成8年(1996年)4月に、教養部の廃止とともに、これまでの3学科から2学科(総合政策学科と人文学科)へ改組することになった。その後の展開を見てみると、平成10年(1998年)に大学院法文学研究科への改組、平成16年(2004年)の国立大学法人化、さらには平成25年(2013年)に実施された国立大学の「ミッションの再定義」を通じて「全学的な機能強化を図る観点から、18歳人口の動態や地域のニーズを踏まえつつ、学部・大学院の教育課程及び組織のあり方、規模等の見直しに取り組む」ことを謳い、平成28年度における法文学部の人文社会学科一学科への改組と社会共創学部の設置へと至った。法文学部の改組と社会共創学部の設置を受けて、その1期生の卒業にあわせて、平成32年度に「人文社会科学研究科」を設置すべく、大学院法文学研究科の改組を検討している。 以上のような愛媛大学法文学部の歴史を簡単にたどってみると、愛媛大学法文学部が、地域の人文社会科学における教育研究の拠点であるとともに、地域に深く根ざした学部として一定の評価を受けてきたことが分かる。法文学部創立50周年に寄せて法文学部長 吉田 正広

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