愛媛大学法文学部 創立50周年記念誌
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104第3部 法文学部の現在と未来 社会からの声 愛媛大学法文学部の創立50周年を心からお喜び申し上げます。 愛媛大学法文学部におかれましては、創立以来、刻々と変化する社会情勢に対応できる幅広い教養と実践的な能力を備えた人材を多数輩出されており、本県の発展に多大な御貢献を賜っております。 そしてこのたび、創立50周年という記念すべき節目を迎えられましたことは、誠に御同慶の至りであり、吉田学部長をはじめ、歴代学部長、教職員の皆様方のほか、関係者の方々の熱意とたゆまぬ御努力に対し、深く敬意を表します。 さて、貴学部が創立された昭和43年当時、我が国は、高度経済成長期の真っただ中で、GNPはアメリカに次いで世界第二位となり、いわゆる団塊の世代が新社会人や大学生として社会に参画するなど、更なる経済成長を目指し、勢いと活気に満ちあふれておりました。 半世紀の時を経た今、科学技術の進歩、情報化の進展等によって、私たちの生活水準は著しく向上したものの、少子高齢化の進行にともなう人口減少というかつて経験したことのない課題に直面しており、とりわけ、その傾向が顕著な地方において、社会・経済を持続的に発展させていくには、知恵と工夫をこらした実効性のある施策を積極的に進めていくことが極めて重要であります。 このため、県におきましては、人口減少問題に対応すべく、「愛媛県版まち・ひと・しごと創生総合戦略」を策定し、「地域に働く場所をつくる・人を呼び込む」を基本目標の第一に掲げ、大学や企業をはじめとした地域の優れた資源を生かしつつ、雇用の創出や若い担い手の確保など、多様な取り組みを「オール愛媛」で推進しております。また、移住・定住についても、県外移住フェア等による情報発信や、移住コンシェルジュを中心にした相談体制の充実、住まいの確保に向けた住宅改修支援事業など、相談から定着に至る一連の施策を総合的に展開しているところです。 一方、愛媛大学におかれましては、地域で活躍する若者の育成を目指す「COC+」事業を進められており、県や経済団体等と手をたずさえ、県内の雇用確保や卒業生の地元就職を後押しするなど、愛媛の活力の維持・向上に尽力されています。 更に、本県と締結した連携協定に基づき、地域がかかえる諸課題の解決に県とともに取り組まれ、これまでに農林水産業をはじめとした産業の振興、愛媛の強みを生かした地域の活性化など、さまざまな事業において、着実に成果が上がっております。 とりわけ、法文学部におかれましては、観光まちづくりに関する地域モデル実践事業や地域活動実践講座、マレーシアでの愛媛フェアにおける県内産かんきつの販売促進・商品愛媛大学法文学部の創立50周年に寄せて愛媛県知事

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