111Ehime University Faculty of Law and Letters 50th立つと思います。国内外を含め企業に求められる価値提供は変化のスピードが速く、それに伴い変化への対応と同時に淘汰の波も常に押し寄せています。国内の労働人口の変遷や国内市場の低迷化により、海外から労働力を受け入れるか海外へ出ていくかは、必然となると思います。もちろんデジタル化による労働効率の変化や手法の変化も、日々実現していくことだと思います。さらに日本は少子高齢化です。今多くの産業で需要構成の変化が起こり、その対応策に日々工夫を繰り返しているのが現状だと思います。 さて、愛媛大学は地域社会のシンクタンクであり、研究の場であり、そして多くの優秀な人材を育て社会に送り出す場でもあります。大学の方向性とあり方は、地域社会の充実・発展に直結していると思います。大きな変動の中で愛媛大学の役割はますます大きなものになっていくと思います。今、多くの企業は激変する状況に対応し、自らの自立の道・成長の道を目指して、行動力とともに考えて新たなビジネスモデルを構築するための頭脳集団を必要としています。常時今の状況を分析し、それに対応し得るビジネスモデルの再構築の連続だと思います。 そんな現況の中で、愛媛大学法文学部の果たし得る役割は非常に大きなものがあると思います。自ら考えて行動し得る頭脳集団の一員として、ぜひ大きな力を発揮していただきたいと思います。そしてこういった状況の変化はチャンスともいえます。地域社会や企業を活性化し発展させるためには、まさに好機といえると思います。今まで押しても動かなかった壁が自ら動き始め、多くの新たなチャンスを提供しているとも考えられます。このチャンスを生かすために常識や今までの慣行にとらわれることなく、現在の自らの立ち位置の確認や自らの魅力を認識しつつ、現行のモデルとは別に新たな価値を産むためのチャレンジが必要な時代です。チャレンジすることによって今までにない価値を産み出すことが可能な時代だと思います。大きな夢をもって新たな価値創造へ向けてどんどんチャレンジして欲しいと思います。現在の環境や状況の奴隷になることなく、自らで新たな価値を産む道を切り開いていく勇気をぜひ持っていただきたいと思います。 こういった社会状況の変化の中で、大学も大きな変革期を迎えていると思います。最先端の研究を進めるとともに国際交流も進め、学生自らが考え、発言する場を少しでも多く設定していただきたいと思います。今までの慣習にとらわれることなく、今までにない新たな企画を学生とともに数多く実行して、低迷している地域社会を活性化に向けて動かしていく好機ではないでしょうか。ぜひ地域社会に大きなインパクトを与え続けていただきたいと思います。 これからの愛媛大学に大いに期待して、法文学部創立50周年記念の寄稿とさせていただきます。
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