愛媛大学法文学部 創立50周年記念誌
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第3部 法文学部の現在と未来 3大学法文学部長座談会134具体的な学生定員やコースカリキュラム上の工夫など松本(司) 「各大学における法文学部の在り方」ということですが、アンケートのご回答やホームページを拝見すると、それぞれの大学で似ているところとかなり事情が違うところがあるなあと実感いたしました。 例えば「人材育成」の項を拝見すると似通っている感じはしますが、「倫理観」というのを島根・鹿児島大学はきちんと打ち出しているのですが、愛媛大学はそれを出していない。しかし若干の違いはあっても、人材育成目標は似たような感じだと思います。 組織の在り方は各大学でそれぞれ特徴がありますね。例えば島根大学の場合は法文学部から学生定員40名を削っています。これを新学部の人間科学部に振り向けて、教員も一部移籍されたけれども、3学科体制はそのまま維持されています。ただ、今回の改組で「キャリアゲート制」というカリキュラム上の工夫を導入されている。 鹿児島大学は、この時代に学生定員を15名増やしているとはすごいなあと思ったのですが、3学科体制を2学科体制にして、コースを5つに、地域社会コースというのは、ある意味、新設みたいな感じですね。そういう形で充実を図られた。両大学とも、地域の特性を活かして積極的に教育と研究に取り組もうとしておられると強く感じました。 これに対して愛媛大学の場合は、社会共創学部の設置に伴って学生定員を140名減らしております。そして2学科から1学科へという形ですので、全然違うなあと実感いたしました。 さらに補足説明いただけることとか、こういうところを売りにして改組をしましたというのがあれば、お話しいただきたいと思います。田坂(島) 「ミッションの再定義」を受けて、学部内にワーキング・グループを設けて検討しました。結論としては、学科再編などの大きな改組は行わず、新しい出口教育を考えました。学生はこれまで、いずれかの学科に属し、学科単位で教育を受け卒業していきました。しかし同じ学科でも公務員、民間、教員、研究者など進路によって卒業時に求められるスキルに違いがあるだろうということで、就職分野ごとに必要となる知識やスキルを講座の形で提供することになりました。鹿児島大学(北辰通り)

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