第3部 法文学部の現在と未来 3大学法文学部長座談会146ターの先生が9月頃に開く研修会で例年の入試の傾向を説明をしてくれています。併願などの話をする時に、中四国の国公立、関関同立あるいはその下位大学とだいたい同じくらいですなどと言われています。 地元の率は法文学部で30%くらいです。島根県でも西部の方は山口とか九州の方に向いています。津和野高校は島根県の高校ですけれども、センター入試は山口で受けます。浜田市辺りから鳥取県の倉吉市辺りまでが島根大学の圏域で、鳥取県の東は兵庫県に向いているという状況です。倉吉まで入れると上がってきますが、島根県に限定すると地元は30%、理系の学部では20%未満。 ですから、就職は、今期の終わりで10ポイント・アップで42%が目標ですけれども、現在は30%しかいっていません。どこの大学も同じだと思いますが、「10ポイント・アップなんか絶対無理だよ」という状況です。これを増やして、先程の入試のことに当てはめると、島根県自体が県内進学率が非常に低く、半分は行っていないので、「余力があります」という言い方を使っているんですけどね(笑)。個人的には、県内県外ということでは、じたばたしても仕方がないのかなと、地道にやっていくのがいいのだろうと思っています。 それから、高校生・受験生に直接語りかける場として、オープンキャンパス、高校生の大学訪問を重視していて、本学の教育に支障をきたさない範囲で積極的に受け入れています。さらに、県内のSGH(Super Global High School)*11 指定校である出雲高校からの依頼にも教員や大学院生を派遣するなど、積極的に対応しています。ただ、このような高校からの依頼は、高校生が関心を持ちやすい分野を担当する特定の教員に偏る傾向があり、負担の公平性からいくと問題があると考えています。徳田(愛) 私は大学の広報室のメンバーになっていまして、愛媛大学でも先程のようなリサーチをいくつかやっています。鹿児島大学では学部によって違いはありますか。高津(鹿) 大学のサイトでデータも公表されていますので、見ることができます。各学部の地元率とか九州県内とかを円グラフにしています。 鹿児島大学ではアドミッションセンターを設置して、受験産業で勤務経験のある専門家に来ていただいています。大変優れた人材で、県下の高校の先生たちからの評判がすごく高いです。徳田(愛) 愛媛大学の根本的な問題は、県下の高校の先生の大学に対する印象です。そのことについて、愛媛大学では今年度から来年度にかけてほそぼそと調査をしようとしているのですが、そういう人に来てもらうとかなり違うと思い菅原康弘愛媛大学法文学部事務課長(右)・長野拓愛媛大学法文学部事務課総務チームリーダー
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