愛媛大学法文学部 創立50周年記念誌
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149Ehime University Faculty of Law and Letters 50thると卒業論文を必修にするのかしないのかという問題が出てきます。ゼミ単位で卒論に準ずることを結構厳しく課している先生もいますし、レポート3回くらいの演習中心の授業できちんとできればいいという先生もいます。1学科になると、「人文系で卒論を書かない大学なんてありえない」という人もいますから、これから議論が進んでいくと思いますが、カリキュラム作りのところは大変だろうと思います。総合学部の1学科になる時には、それをきちんと用意しておかないといけないとは思っています。松本(司) 愛媛大学でもできるだけ融合できるカリキュラムにしたいと取り組んでみましたが、結局コースでそれぞれの学位を出すということを考えると、その専門にはこれだけ専門科目を取らないといけないから、あと取れるのはちょっとしかないという現実がありました。松本(司) 本日は、島根大学の田坂学部長、鹿児島大学の高津学部長、さらに愛媛大学の加藤学部長から貴重なお話を伺うことができました。三大学の法文学部は、ともに困難な状況に直面してはおりますが、地域に立脚する人文社会科学系の総合学部として、もてる教育・研究資源を最大限にかつ効果的に活用して、それぞれの地域、日本全体、延いては世界全体に貢献できる人間を育成するために、また社会と文化の質的向上に資する研究成果を発信していくために、それぞれ工夫を凝らしておられることを実感いたしました。 改めまして、田坂先生、高津先生、加藤先生、本日は有意義なお話をありがとうございました。今後ともよろしくご指導いただきたいと思います。陪 席島根大学法文学部事務長吉田 啓二鹿児島大学法文学部事務長西  信博愛媛大学法文学部事務課長菅原 康弘愛媛大学法文学部事務課総務チームリーダー長野  拓オブザーバー愛媛大学法文学部准教授秋山 英治愛媛大学法文学部准教授岡部 雅人愛媛大学法文学部准教授梶原 克彦愛媛大学ミュージアム准教授徳田 明仁愛媛大学法文学部講師中川 未来(敬称略)*1 「ミッションの再定義」とは、2013(平成25)年から翌年にかけて文部科学省が全ての国立大学に対して行った、それぞれの大学の各学部・教育研究分野が果たすべき役割の確認作業。文部科学省によれば、「それぞれの大学の強みや特色を伸ばし、その社会的役割を一層果たしていくため、国立大学の機能強化を図って」いくという目的で、「各国立大学と文部科学省が意見交換を行い、研究水準、教育成果、産学連携等の客観的データに基づき、各大学の強み・特色・

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