愛媛大学法文学部 創立50周年記念誌
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26第1部 法文学部50年史2)教育研究体制の拡充 文理学部から法文学部への改組にあたっては、当初法学科と経済学科、文学科の3学科体制が目指されていた。現実の法文学部は法学科と文学科の2学科体制で発足したものの、3学科への発展的改組、さらに法学部・経済学部・文学部への分離独立という将来像をも展望するかたちで教育研究体制を拡充する努力が続けられた。 学生定員をみると、法学科は1974(昭和49)年に120人、1978(昭和53)年には140人となっている。文学科も1979(昭和54)年には80人へと増員された。また1973(昭和48)年には学部教育修了者を対象とする定員20人の法文学専攻科(法学専攻・文学専攻、1年制)が設置された。 学科目も順次整備され、1978(昭和53)年には、法学科に憲法・行政法、刑法・刑事訴訟法、民法、商法、民事訴訟法・破産法、労働法・経済法、国際法・法哲学・法制史、政治学・政治史、理論経済学、経済政策、社会政策の11学科目(教員20人)、文学科に哲学、日本史学、東洋史学、西洋史学、地理学、国文学、国語学、中国文学、英文学、米文学、英語学、独語・独文学の12学科目(教員20人)を擁するまでになった。 このような教育研究体制の拡充を背景に、1978年には法学部と人文学部への分離独立を目指す改組案が構想された。結局同案は実現しなかったが、代替策として、高度成長期の終焉に伴う「量」から「質」の時代への転換に即し「社会に開かれた大学」として生涯教育を担う法学科夜間主コース(昼夜開講制、定員60人)が1979(昭和54)年に発足することとなった。これに伴い、従来の法学科の教育課程は昼間主コース(昼夜開講制)と位置づけられた。3学科時代(1981年〜1995年)3)経済学科の独立と大学院設置 法文学部の発足当初から志向されていた教育研究体制の拡充は、1980年度の法学科2学科目増設(経営学、財政学)と、それを足がかりとした1981(昭和56)年度の経済学科発足により一応の到達点に至った。 経済学科は当初、理論経済学、経済政策、財政学、社会政策、経営学の5学科目で発足し、さらに会計学、企業論、経営管理論、世界経済学、マーケティング論が置かれ充実した布陣となった。なお同学科の学科目は、1987(昭和62)年には経済理論、

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