愛媛大学法文学部 創立50周年記念誌
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70第2部 法文学部の思い出 卒業生の声私にとっての愛媛大学(法文学部)1997(平成9)年 文学科卒 二宮 加恵美 本年度愛媛大学法文学部が創立50周年を迎えられたこと、心からお喜び申し上げます。私は1993(平成5)年法文学部(以下、愛大)に入学しました。月日の経つのは早いもので25年前のことです。このたび記念誌に執筆させていただくことになりましたので、「私にとっての愛媛大学(法文学部)」と題して、1.大学で学ぶ意義、2.実り多き大学生活、3.学びの成果、4.私にとっての愛媛大学、の4つの項目でお話をさせていただきます。1.大学で学ぶ意義 私が大学で学びたいと思った理由は二つあります。一つは、私は看護師として松山赤十字病院に就職し、看護の仕事を通して様々な人々の生と死に関わってきました。その中で「よく生きる」とはどういう生き方であるのか経験だけでなく学問的に探求したいと思ったこと。もう一つは、看護師長となり病棟管理を行っていく中で、論理的思考で物事を考え行動できるようになりたいと思ったことです。30歳になった頃から大学で学びたいと思いながら実行できずにいましたが、看護師長という新しい役割に就いたのを機会に大学受験を決意しました。その受験面接の一般教養問題でフロンガスについて問われ、フロンガスを知らなかった私は「プロパンガスなら知っていますが……。」と答え、教官に爆笑されました。その時は「落ちた!」と落胆しましたが、合格通知が届いた時はガッツポーズで喜んだことを今でも覚えています。2.実り多き大学生活 大学では文学科で哲学を専攻し、卒業研究は「よく生きるとは何か―アリストテレスの哲学とQOL―」という論文を書き、1997(平成9)年に卒業しました。その後、愛媛大学大学院法文学部研究科修士課程に入学、人文科学で哲学・倫理学を専攻し「アリストテレスの倫理思想」という学位論文を書き2001(平成13)年に卒業しました。昼間働きながら夜間に大学へ通うのは大変でしたが、愛大校舎は日赤とは道路を隔てた向かい側にあり学習環境には恵まれていました。自らが望んで入学したのですから仕事と学業をうまく両立させ、大学では「知を知る」楽しさを満喫しました。 しかし専攻した哲学は私にとっては難解な学問でした。その学問領域の大学院にも合格できたのは、個別指導をしてくださった杉野さんのおかげです。また卒業できたのは、指導教官の今泉教授、松本教授をはじめ溝口教授、圓増教授、山本助教授(現教授)など、諸先生方のご指導・ご支援の賜物だと心から感謝しています。さらに哲学専攻の10代から50代の様々な職業の学友と語り合い、助け合い、励まし合いながら学んだことも大きな力となりました。大学で諸先生方をはじめ様々な方々と出会い、これまで医療・看護界が主だった私の交友関係は広がり、同時に視野も広がっていきました。 その頃の一番の思い出は、松本教授の教官室で週1回開催された抄読会と夜な夜な繰り広げられた食事会です。そこで先生方や学友とさらに交流を深めることができ、大学に通った6年

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