中国語ってどんな言語?

みなさんが愛媛大学で学ぶ「中国語」とは、簡単に言うと中国の標準語であり、中国では「普通話」(あまねく通用することば)と呼ばれています。首都北京のことばを基礎としています。

シンガポールなど中国以外でも用いられているため、中国語の使用人口は 13 億人を越えるといわれています。世界総人口の概ね20パーセントが用いている大言語です。中国は広いため多くの方言が存在します。例えば北京の人と上海の人がお互いの方言でコミュニケーションすることはまったくできません。とは言え、現在では「普通話」が相当程度普及しており、このことばさえマスターしておけば中国のどこに行っても困ることはありません。

ヨーロッパのことばとは違い、動詞、名詞、形容詞等の活用がまったくないため、入門期における中国語の学習は非常に簡単です。「我(わたし)」、「你(あなた)」、「不(~でない)」、「爱(愛する)」という4個の単語を覚えれば。「我爱你(私はあなたを愛しています)」、「你爱我(あなたは私を愛しています)」、「我不爱你(私はあなたを愛していません)」、「你不爱我(あなたは私を愛していません)」がすぐに言えるといった具合です。一年間の学習でも、まじめに取り組みさえすれば、片言くらいはできるようになります。ちょっと英語以外の外国語でも勉強してみようか、という人にこれ以上都合のいい外国語はあまりないでしょう。

中華人民共和国では、日本の漢字をより若干簡略化された「簡体字」が用いられています。「車」が「车」になるなど最初はとまどいますが、すぐに慣れます。非漢字圏の学習者が一から漢字をマスターしなければならないことを思うならば、取るに足らない労力です。

最後にハードルが高いと思われるところも書きましょう。それは発音です。率直に言って、日本人にとって中国語の発音は、かなりマスターしにくい部類にはいります。克服するためにはひたすら地道な反復練習あるのみです。

中国文化について

中国の文化は日本の文化と、とても深く結びついています。和洋中というように、中華料理には美味しいものがいっぱい!日本の食卓に欠かせません。さらに、「豆腐」を中国語で発音すれば「ドウフ」。椅子を「イス」と発音するのも、実は中国語。私たちは普段、知らないうちに「中国語を話し、中国文化に触れている」のです。日本の文化や伝統は、唐など中国の文化を参考に作られてきました。中国語を学ぶことは、日本やアジアの文化を学ぶことに直結します。中国語を学び、広くて深い「時空の旅」へ出かけましょう!

授業案内

  科目 履修区分
昼間主コース 基礎中国語1〜4 必修科目
夜間主コース 初級中国語I〜IV 選択科目

基礎中国語1・2 / 初級中国語I・II

中国語の発音とピンイン(中国語のローマ字表記)を中心とした、中国語検定試験準4級レベルを到達目標とした中国語入門。中国語学習を通して現代中国の社会、文化に対する理解を深めることも目的の一つである。
なお、日本中国語検定協会準4級の認定基準は「学習を進めていく上での基礎的知識を身につけていること。(学習時間60~120時間。一般大学の第二外国語における第一年度前期修了,高等学校における第一年度通年履修,専門学校・講習会等において半年以上の学習程度。)」とされている。
http://www.chuken.gr.jp より。

基礎中国語3・4 / 初級中国語III・IV

「基礎中国語1・2 / 初級中国語I・II」の基礎の上に、中国語の発音とピンインの完全な定着を目指し、同時に基礎的文法も学習する中国語検定試験4級レベルの中国語初級。中国語学習を通して現代中国の社会、文化に対する理解を深めることも目的の一つである。
なお、日本中国語検定協会4級の認定基準は「平易な中国語を聞き,話すことができること。(学習時間120~200時間。一般大学の第二外国語における第一年度履修程度 。)」とされている。
http://www.chuken.gr.jp より。

留学・語学研修のチャンスは?

授業以外に様々な短期留学のコースや長期留学の制度が用意されていますので、積極的に利用するとよいでしょう。一定の条件を満たした場合、ともに奨学金が支給される可能性が高いです。

2023年1月現在、中国大陸との交流は再開していませんが、台湾との交流は再開しつつあり、開南大学に複数名の法文学部生が留学中です。

これから中国語を学ぶ方へ

中国という巨大な国(日本の26倍の面積)は、いうまでもなく日本のすぐ西に位置しています。直行便(現在は運休中)でしたら松山から上海まで2時間ちょっとです。この位置関係を動かすことはできません。そして、そこには14億を超える人々が暮らしているわけです。愛媛大学に学ぶ留学生の3割以上も中国からの学生です。ここ松山においても中国・中国人と接する機会がさまざまな局面でふえていくことでしょう。現在かなりむずかしい時期にある日中関係ですが、日本が今度も中国に対する関心を持ち続けて行かざるを得ないことは明白です。半年、1年でも中国語を学ぶとともに中国に対する興味を養う。このことは皆さんの今後の人生にとって有意義なことだと思います。