ドイツ語ってどんな言語？

ドイツ語はドイツ、オーストリア、スイスなど中央ヨーロッパ諸国の公用語で、ドイツ語を母語とする人の数は約1億3千万人です。ヨーロッパでは英語をしのぐ規模の言語集団であり、世界でも10位前後の話者数となります。
表記にはアルファベットを使いますが、英語にはない4つの母音 ä、ö、ü と子音ß があります。綴りと発音の関係は英語に比べてずっと規則的です。例えば…

マイン ナーメ イスト ヴォルフガング アマデウス モーツァルト イヒ ビン コンポニスト
Mein Name ist Wolfgang Amadeus Mozart. Ich bin Komponist.
私の名前はヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトです。 私は作曲家です。

見覚えのあるような単語もたくさんありますね。このようにドイツ語と英語は特に基本的な単語がよく似ています。これは、両言語が起源的に親戚関係にあるからです。また、「アルバイト」「バームクーヘン」「ゲレンデ」「カルテ」など、そのまま日本に取り入れられた言葉も多くあります。その他、文法面での特徴としては、「語形変化が豊かであること」と、固有名詞や文頭でなくても「名詞は必ず大文字で書き始めること」が挙げられるでしょう。

ドイツ文化について

ドイツといえば、ビールやソーセージ、サッカー、オーストリアならモーツァルトなどの音楽家を思い浮かべる人も多いかと思いますが、それ以外にも哲学者のカント、文豪ゲーテ、世紀末芸術のクリムト、物理学者のアインシュタインなど、様々な分野で人材を輩出し、また、日本初の憲法となった大日本帝国憲法がドイツのワイマール憲法を手本とするなど、日本にも大きな影響を与えてきました。現在のドイツは、好調な経済成長、先進的な環境政策や技術、整備された地方分権制、コロナ禍におけるいち早い芸術文化支援などが注目され、ヨーロッパ連合(EU)のリーダー的な役割を果たしており、メルヘン街道やロマンチック街道などの観光地も有名です。また、オーストリアの首都ウィーンも、音楽やカフェ文化で人々を魅了する街であり、スイスのドイツ語圏に属するアルプス地方も景勝地として親しまれています。最近では、ハリボーなどのお菓子、ラミーなどの文房具、ヴェレダなどのオーガニックコスメ商品など、私たちの日常生活においても多くのドイツ製品を見ることができます。

授業案内

基礎ドイツ語1・2（第1・2クォーター）と基礎ドイツ語3・4（第3・4クォーター）および、初級ドイツ語I・II（第1・2 クォーター)と初級ドイツ語III・IV（第3・4クォーター）は、ドイツ語とドイツ語圏事情に関する入門的な授業です。「聴く・読む・話す・書く」のバランスのとれた技能の習得を目標としています。

基礎ドイツ語1・2 / 初級ドイツ語I・II

文字と発音、あいさつ、自己紹介などの基本的コミュニケーション、日常的な状況における表現力の基礎を養います。

基礎ドイツ語3・4 / 初級ドイツ語III・IV

基礎ドイツ語1・2 / 初級ドイツ語I・IIの基礎の上に、ドイツ語全般の理解に必要と思われる知識・技能を習得する授業です。文法事項もやや高度になり、必要な語彙も増加します。どの授業でも映像や音声を用いてドイツの歴史や文化に触れつつ、総合的にドイツ語を取り巻く事象を学んでいきます。

基礎ドイツ語1〜4 / 初級ドイツ語I〜IVを通して受講することで、ドイツ語技能検定試験（独検）4級レベルに到達することが可能です。独検は毎年6月と12月に松山でも開催されています。

留学・語学研修のチャンスは？

松山市は30年以上、ドイツのフライブルク市と姉妹都市交流を続けており、多方面にわたる活発な交流が行われています。また、フライブルク大学と愛媛大学は、2005年から学術交流協定を結んでいますので、1年間の交換留学も可能です。よりコンパクトな留学としては、ドイツの大学が夏休みや春休みに外国人向けに開催しているドイツ語講習がお勧めです。これらは法文学部での単位認定が可能で、特にフライブルク大学の講習には、愛媛大学からも毎年、皆さんの先輩が参加しています。仮に、渡航ができない年度においても、オンライン開催されるので、テレワークの重要性が増す現代において、外国語圏とダイレクトに繋がれる貴重な機会となっています。

これからドイツ語を学ぶ方へ

ドイツ語圏諸国は政治・経済・文化など、あらゆる面で成熟しているので、日本にとって学べることが多々あります。英語で発信されるニュースだけでなく、ドイツ語で発信される情報にも目を向けることで、新たな視野が開けることでしょう。ドイツの今を知るには、以下のWebサイトやポッドキャストが参考になります。