池田文 “The CDP in 2024: The Legacy of the Electoral Coalition with the JCP”
池田文 “The CDP in 2024: The Legacy of the Electoral Coalition with the JCP”
Japan Decides 2024: The Japanese General Election (2025), Kenneth M. McElwain, Robert J. Pekkanen, Daniel M. Smith (eds), Palgrave Macmillan, pp:57-74
『Japan Decide 2024』は、2024年の衆議院選挙を様々な角度から分析した論文が掲載されています。その範囲は、政党、マニフェスト、投票率、選挙活動、スキャンダル、金融政策など、多岐に渡ります。
本稿では、政党の中でも立憲民主党について分析しました。まず、2021年の衆議院選挙から2024年の衆議院議員選挙までの間に立憲民主党の組織はどのように変容したのかを明らかにしました。2021年の共産党との野党共闘により、立憲民主党内では、共産党というイメージ、つまり左派的なイメージを有権者に抱かれることを危惧し、そのイメージから脱却することが立憲民主党の目的であり、苦心していたことが分かりました。党のリーダーを刷新するにあたっても、共産党との共闘をイメージさせないリーダーが好まれました。
次に分析したのが、実際の2024年衆議院選での立憲民主党の戦略です。特に、党代表や党三役といわれる要人が、どの選挙区に応援に行くのか、データを集め、分析しました。その結果、まずは、圧倒的に東京とその近郊である神奈川や千葉などに、党代表や党三役といわれる要人が応援に行くケースが圧倒的に多いことが分かりました。また、都道府県内に在任期間が長い衆議院議員がいる場合は、党代表や党三役があまり応援に来ないことも明らかになりました。
この選挙では、野党間の選挙区調整は行われていませんでしたが、立憲民主党の場合、国民民主党が候補者を立てる場所には、候補者を擁立しておらず、候補者調整は無いとは言え、おのずと調整したような形になっていることが分かりました。戦略的に特定の選挙区に候補者を立てないというのも立憲民主党の戦略であったといえます。
本稿では、2024年衆議院選挙を分析しましたが、2026年2月にも衆議院選挙が行われました。2026年の衆議院選挙についても分析をし、海外のジャーナルに投稿し、成果を発表していきたいと考えています。
※池田教員のその他の研究業績についてはresearchmapをご参照ください。
https://researchmap.jp/fumi.ikeda

