権 奇法准教授

こん ぎぼぶ / KWON Gibob

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専門分野:行政法
教員からのメッセージ
 大学における外国人教員というと,主に,語学を教えたり国際交流に関わったりすることをイメージする場合が多いでしょうが,私はそうしたことに直接関わっているわけではありません。普通に行政法を教えています。学問というのは,個々の具体的な事例を研究することもあるでしょうが,それよりも全体を貫く仕組みや理論を研究するものであり,このような理論は国境という壁を越えた普遍性を有するものでもあります。だからこそ外国人である私が日本の大学で行政法を教えることができたでしょう。もちろん,外国人としての自分の経験や知識を教育・研究に生かしていくことも重要だと思っています。
 さて,私が専門としている行政法とは,沢山ある法律のうち,行政に関する法律を総じていう場合のことです。行政法は,行政を縛るものであると同時に行政に権限を与えるものです。これは行政活動が法律に基づいて行わなければならないとのことを意味します。建築行政で言えば,違法建築物が存在する場合,行政はその建物の所有者に対して違法部分の除却命令を発することができ,また命令に応じない場合には強制的な手段を用いて除去することができます。このような行政の権限は,建築基準法という法律が行政にそのような権限を与えているからこそ可能なものあり,法律の根拠なしにはできない行政活動です。これを裏返してみると,建物所有者からすれば,違法でない建物の除却命令や強制執行を受ける所以はないことを意味します。このように,行政をめぐる法律関係は,行政の責務・権限と国民の権利・義務が対称構造にあり,行政法は,このような法律関係を規律する法律ということができます。
 行政法を勉強することは,様々な行政活動の仕組みに関する理解と,行政の活動をめぐって発生する様々な紛争を解決するための手続を学習することです。ひいては,行政法に関わる社会的問題を発見・認識し,問題解決のための手続や妥当な結論を導くためのプロセスを明確に理解できる力を身につけることでもあります。