朝井 志歩准教授

あさい しほ / ASAI Shiho

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専門分野:社会学
教員からのメッセージ
 地球環境問題をはじめとして,今日の社会では環境問題に対する関心が高まり,経済や政治,私達の生活など社会の様々な領域のあり方が環境問題と関わっていると考えられるようになりました。しかし,環境問題への関心が進んだ今日でさえも,未解決なまま放置されている環境問題も社会には存在しています。これまで私の研究では,オゾン層破壊物質であるフロンの回収が法律で義務付けられるまでの過程や,米軍基地周辺での騒音問題など,現代の日本社会で解決されてこなかった環境問題を取り上げ,市民運動やNPOの取り組みが問題解決過程にどのような影響を与えてきたのかという点に関心を持ってきました。つまり,環境問題の発生や問題解決が困難な構造的要因の解明と,市民運動による問題解決への取り組みという相互関係について,社会学の観点から研究しています。
 環境問題というと,自然科学の領域での研究だと思われる学生も多いかと思いますが,環境問題というのは自然災害とは違い,人間の諸活動が原因となって発生しています。そのため,人と社会との関わりや,社会規範の形成,集団内での意思決定,社会構造の変化や文化のあり方などといった観点で物事を捉える社会学でこそ,環境問題の把握に有効であるといわれています。
 2011年3月の東日本大震災による福島第一原発の事故以来,放射能という環境リスクの大きさを社会はどのように考えていくべきかという問題に私達は直面しています。社会の持続可能性がますます問われるようになってきた中で,原発問題をはじめとする様々な環境問題を通して,地域や社会,私たちの生活のあり方など,これらのテーマに関心を持つ学生たちと一緒に考えていきたいと思っています。