張 新妍講師

ちょう しんけん / ZHANG Xinyan

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専門分野:民法
教員からのメッセージ
 家族法は、民法の一部として、婚姻、親子、養子縁組、相続といった、人々の最も私的で根源的な関係を規律する法分野です。しかしながら、この分野の魅力は、条文の解釈や制度の枠組みを学ぶことにとどまりません。家族法は、その時代の社会の価値観や家族の在り方を映し出す「鏡」のような存在だからです。平均寿命の伸長、非婚化・晩婚化の進行、国際結婚の増加、そして事実婚や同性カップルといった多様な生活様式の広がりは、従来の「標準的な家族モデル」を大きく揺さぶっています。この変化の波は、家族法の世界に常に新しい問いを投げかけてきます。この「変わりゆく家族像と、それに対する法の応答」を探求することが家族法を勉強することの醍醐味です。
 日中両国は共に家族を重んじる文化的基盤を持ちながらも、法制度の形成や社会の変化への対応の仕方には興味深い違いがあります。家族法の比較研究を通じても、法制度の背後にある社会構造や人々の意識を読み解くことができる点に、家族法研究の奥深さが感じられます。
家族法を学ぶことは、突き詰めて言えば、自分自身の人生や、身近な人との関係について深く考えることでもあります。皆さんには、「もし自分が当事者だったら?」という想像力を働かせながら、社会の現実と法の理想のギャップを埋める力を養ってほしいと願っています。具体的な裁判例や、社会で話題になっているトピックを取り上げながら、「法とは何のためにあるのか」「家族とは何なのか」を共に深く考え、議論する機会を大切にしたいと考えております。