桑島 翠講師

くわじま すい / KUWAJIMA Sui

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専門分野:刑法
教員からのメッセージ
 刑法や犯罪という言葉を聞くと、学生の皆さんの中には「もし自分の行為が犯罪になったら?」と考える方もいるかもしれません。確かに少し怖い想像ですが、日常生活の中で私たちの何気ない行動が犯罪に結びつく可能性はゼロではありません。例えば、SNSに投稿したコメントが相手を傷つける内容であれば、名誉毀損罪や侮辱罪に該当するかもしれません。また、落とし物を拾って届けずに自分のものにする、店員からお釣りを多く受け取って黙っていた場合には、横領罪や詐欺罪に問われる可能性があります。私たちが普段何気なく行う行動は、実は刑法と密接に関係しているのです。特に現代のデジタル社会では、刑法と日常の関係はますます密接です。不正ログイン、違法ダウンロード、ファスト映画の視聴、オンラインゲームでのチート行為など、インターネット上での行為も犯罪に該当する可能性があります。
 こうした日常で見かける何気ない行為が犯罪に繋がる可能性がある以上、日常生活の自分の行為が、どのような法的評価を受けるのか、犯罪が成立するのであればそれは何罪でどのような刑罰を受けるのかについて知ることは、社会で生きるための重要なリテラシーと言えるでしょう。刑法学では、これらの問題を体系的に学び、深く掘り下げていきます。その魅力は、単なる理論の習得にとどまらず、法律が現実社会とどのように結びついているかを知る点にあります。私たちの身近で起きている出来事が法律上どのように評価されるのか、また正義がどのように実現されるのかを学ぶことを通じて、社会や法律への理解を深めることができます。
 刑法学は難しそうに感じられるかもしれませんが、身近な出来事を切り口に考えることで、刑法学の重要性とその魅力を実感できるはずです。私たち一人ひとりが法律を理解し、適切に活用できる力を養うことは、より良い社会を築くための第一歩です。ぜひ、刑法学の学びに触れ、その魅力を感じてみてください。