池 貞姫教授

ち ぢょんひ / CHI Jong Hi

,

専門分野:朝鮮言語文化
教員からのメッセージ
 近年,日本と朝鮮半島との関係がダイナミックに変化し,その関係がますます深まるにつれて,お隣の文化について関心を持つ人がここ愛媛でもグンと増え,朝鮮語学習人口も飛躍的に増大しました。松山でも韓国直行便が飛ぶようになって十数年が経ち,今では韓国人観光客が松山の地を多数訪れ,多くの韓国人留学生たちが愛大のキャンパスでも学んでいます。また,松山には四国で唯一の朝鮮学校が存在し,在日韓国・朝鮮人の子供たちが学んでいます。私も日本で生まれ育った在日三世で,日本と朝鮮半島の狭間で二つの文化に揉まれて様々なことを感じながら,生きてきました。授業では,朝鮮語の話題を初めとして,朝鮮半島の文化的背景について講義をし,意見交換をしていきます。朝鮮語は,日本語と,語順や漢字語彙などにおいて高い類似性を見せながらも,興味深い相違点が多々見られます。また,日本と朝鮮半島は同じ東アジアに属し,多くの共通項も持ちつつも,異なりを見せている「似ていて異なる」存在同士だといえるでしょう。一見似ていると見えるお隣の言葉や文化を鏡合わせすることによって,それぞれの国の言葉や文化もその姿が浮き彫りになってくるのだと思います。お隣の国のことを勉強しながら,自分の国のことを見つめ直してみませんか。そして,近い存在同士,お互いのことを理解しあってよりよい関係を築いていきませんか。