教員からのメッセージ
行政学は、国(省庁)や地方自治体(役所)の制度や政策、公務員の活動といった「公」共的なものを扱う学問です。一方で行政学は、行政 の活動という一つの視点を通じて、多様なバックグラウンドや価値観を持つ人々が共に生きる、複雑なこの社会の仕組みを読み解くた めの手段を提供してくれます。そのため研究対象は、民間企業、NPOやNGO、国際機関、メディアなど、公「共」的な性質を持つ分野にも 多岐に渡っています。私自身は、非営利組織とかイギリスの社会政策とか政策シンクタンクなどを追いかけているうちに、気が付けば 行政学をやっているということになりました。不思議なことですが、こうしたテーマに取り組む上で共通するのが行政学の考え方でした。大学で行政学を学びたいという人にも、公務員試験の対策をしたいという人にも、特に関心はないがたまたま思い立った人にも、行政 学を通じて、少しでも世の中の仕組みを読み解くことの面白さを知ってもらいたいと思います。そして大学生活での様々な経験を通じて、ぜひ皆さんには、予め答えが用意されていないものを自分の力で読み解く力を養っていただきたいと願います。