鈴木 靜准教授

すずき しずか / SUZUKI Shizuka

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専門分野:社会保障法
教員からのメッセージ
 人権としての社会保障の観点から,社会保障法学を研究しています。
 現代は,「当たり前に暮らす」ことが,ますます難しくなってきています。その背景には,仕事に就き,働き続けることが難しくなっていることもありますし,一人ひとりの生活を支える所得保障や医療,福祉サービスのあり方が,多様性をもつ私達の暮らし方にあっていないこともあるかもしれません。人々の生活実態はしっかり踏まえたうえで,法制度のあり方や政策が実施される際の問題点を,「法的に」考察し,今後の展望を考えていきます。社会保障は,私自身や家族の問題です。それ以上に,私や家族を超して社会のあり方を考え,新たな社会を創り出すための学問分野だといえます。たとえば,多くの人たちが,質の高い社会保障サービスを望みますが,「質の高さ」はどのように考えたらよいでしょうか。私は,「質の高さ」を決めるのは,自治体の責任,サービス提供者の専門性とともに「民主的手続き」が大事だと考えています。私たちが,自治体やサービス提供事業所に「お任せ」で良いサービスと望むだけでは,ニーズに合ったサービスにはなりませんし,社会保障制度についても無関心なままです。
 では「民主的」とはどういうことか。それ以前に,「当たり前に暮らす」の「当たり前」とは具体的にどういうことか。時代により,地域により,一人ひとりにとって,どういう意味を持ち機能するのか。国や時代により,同じではありません。その矛盾に敏感な年代のひとつは,学生である10代,20代の皆さんであると感じています。
 頭が柔軟で,フットワーク軽い学生こそ,さまざまな問題や価値観を考えることができます。社会保障分野での課題は,新しい時代を考えることが大事ですし,そのためには歴史を学ぶこと,理論を学ぶこととともに,生活の場で実際に困難を抱えている人たちの話を聞くこと,理解することが大事です。他者の話を聞くことは,大変ながらも「面白い」ことです。こういう人になりたい,と思うような大人に出会うことも多いです。それが大学教育,社会保障法学の学びの面白さだと思います。