高橋 千佳准教授

たかはし ちか / TAKAHASHI Chika

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専門分野:応用英語学
教員からのメッセージ
 皆さんは、「何年も英語を勉強しているのに、一向にできるようにならないなあ」と感じたことはありませんか。「英語は中学校・高校と6年間も勉強したのに、全然しゃべれない」という事を、英語学習においてよく耳にします。でも、6年間で実際に勉強に費やした時間は、合計するとどれくらいになるでしょうか。勉強していた間、一生懸命だったでしょうか。それとも、嫌々だったでしょうか。
 英語をはじめ、母語以外の第二言語がある程度の能力に達するには、その言語を聞いたり読んだりする、いわゆるインプットの質と量、両方が必要だと言われています。また、ただ聞いたり読んだりするだけではなくて、会話でやりとりをすることが必要だという人もいます。さらに、同じようなインプットにふれても、本人の学習意欲の違いで、習熟度の差が生まれるとも言われます。私が興味があるのは、このような英語習得・学習にまつわる様々な要因で、中でも特に、学習者の間で習熟度の違いを引き起こす要因を主な研究対象にしています。
 英語に限らず、第二言語の学習について研究する分野は「第二言語習得理論」と呼ばれ、言語学や心理学などの知見を取り入れながら、「人はどのようにして母語以外の言語を獲得するのか」という問いに答えようとしています。授業では、この第二言語習得理論の概要を理解するだけではなく、皆さんのこれまでの英語学習の過程を振り返ったり、今後の学習につなげたり、また人によっては、今後英語を教えるのに大切なことを一緒に考えたりしています。英語の習得過程を研究の対象にすることによって、各々がよりよい英語との付き合い方ができるようになればと考えています。