教員からのメッセージ
私の専門の研究分野はマクロ経済学で、特に経済成長理論が研究分野です。主に、特許権などの知的財産権に関する政策がマクロ経済におよぼす影響について、分析に取り組んできました。特許システムには、研究開発活動の成果である独占利潤を確保し、さらなるイノベーションを促進するという役割がある一方で、独占に伴う非効率性などの問題が存在します。私はこれまで、特許権の保護強化がイノベーションや経済成長、社会厚生に及ぼす影響に関して、理論分析を中心に研究を行ってきました。最近は、特許権保護の政策と、財政政策や金融政策などの経済政策が、相互にどのように影響しあっているのかということ、またそれが経済成長や社会厚生に与える効果とそのメカニズムを明らかにするために、研究に取り組んでいます。私が主に担当する科目はマクロ経済学です。マクロ経済学は、一国の経済全体の動きを分析する学問です。経済全体の指標となる国内総生産、物価水準、失業率などがどのように決定されるのか、なぜ景気は循環するのか、経済成長率はどのように決まるのか、また財政政策や金融政策などのマクロ経済政策はどのような効果を持つのかということ等について、基本的な理論分析の方法を中心に説明します。みなさんも毎日、マクロ経済学の対象とする様々な問題を新聞やニュースで見ているはずです。マクロ経済学で用いられる用語や分析方法を理解し、専門的な知識にもとづいて、現実の経済社会・経済問題を考えることができるように、一緒に学んでいきましょう。