清水 涼介講師

しみず りょうすけ / SHIMIZU Ryosuke

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専門分野:金融論
教員からのメッセージ
 経済学と聞くと何をイメージするでしょうか?人によっては、お金儲けについて考えるものと思うかもしれません。しかし、それは経済学のある側面のみを見ているだけです。経済学は、社会に存在する希少な資源や財(商品)が誰に、どのように、どれだけいきわたるのかを体系的に理論やデータを用いて考えるものになります。
 その際、消費者、労働者、企業、政府といった経済主体が、どのように意思決定を行うか、どのようなシステムに基づいて取引を行うか、どのような取引の結果になるのかを扱います。このため、経済活動全般について考えます。
 私は、経済学の一分野であるマクロ経済学を専門としています。「マクロ」、つまり巨視的な視点で経済を捉えることになります。例えば、日本の平均的な所得はどのように決まるのか?所得はどのような要因で増減するのか?といった経済全体を捉える視点になります。その中で特に、国際的な金融取引を通じた、それぞれの経済の相互関係を研究テーマにしています。例えば、近年では国際的な経済のつながり強くなっている環境です。2007年のリーマンショックを端に発した国際金融危機は、アメリカで起きた金融危機の影響が様々な国に波及し、他の国の金融危機を招く要因の一つになります。この時、どのような経路を通じてアメリカの影響が他国に影響を与えるのか、どの程度与えるのかといったことが分析されていると、金融危機の波及を防ぐ有効な政策についての示唆を与えることができます。このように、金融市場を通じた国際波及効果の分析をテーマとしています。
 多くの人にとって大学生活は、自分の意思決定を行うことが多くなる初めての機会になると思います。これからの自分に何が必要で何をしなければならないのか、今自分がしたいことは何かを考えながら、長いようで短い学生生活を楽しんでもらえればと思います。